第2戦 1-1 レポート

KINAN COUPE DE AACA2

中村龍太郎選手がゴールスプリントを制し2連勝

東海地方のロードレースシリーズ「KINAN COUPE DE AACA」は227日、2016年シーズンの第2戦を国営木曽三川公園・長良川サービスセンター前特設コースで開催。

メーンの1-1クラスでは、2015年の全日本選手権ロードレース・個人タイムトライアル王者の中村龍太郎選手(スネルシクロクロスチーム)がゴールスプリントを制し優勝。

123日の第1戦に続き、シリーズ2連勝を果たした。

1戦と会場を同じくして行われた今回。

最終種目となった1-1クラスには、ホストチームであるUCIコンチネンタルチーム「KINAN Cycling Team」が参戦。

21821日のツール・ド・フィリピン(UCI Asia Tour 2.2)でチームのUCIアジアツアーポイント獲得に大きく貢献した阿曽圭佑、野中竜馬が凱旋出場したほか、国内合宿で調整を続けてきた阿曽光佑、中西重智がエントリー。

東海地方はもとより、関西や関東などからの遠征出場組も多く参戦し、ハイレベルな戦いが予想された。

序盤から積極的にアタックを仕掛ける選手が現れるが、逃げグループの形成にはいたらない。

コーナーの立ち上がりを利用して加速するなど、各選手工夫を凝らしてチャンスをうかがうものの、長い直線やほぼ無風に近いコンディションが災いしてか、展開に大きな動きがないまま、周回を重ねる。

ハイペースで進む集団は中切れが幾度となく発生。

1戦の勝利によりリーダージャージを着用して臨んだ中村選手が、普段はチームメートであるイナーメ信濃山形のメンバーを利用してアタックするシーンも見られたが、厳しいマークにあい抜け出すことができない。同様に、KINAN Cycling Teamの選手も先頭付近に顔を覗かせるが、アタックのタイミングを思うようにつかめない。一時は23人が協調して先行するも、どれも決定打にいたらないまま終盤を迎えた。

結局、レースを大きく動かすアタックは生まれず、勝負はゴールスプリントにゆだねられることに。約30人がポジション争いを繰り広げながら、最終の20周目を突き進む。

そして、最終コーナーを抜け、先頭に立ったのはKINAN Cycling Teamの中西。この動きに合わせるように阿曽光佑も続く。

しかし、インコーナーを抜けた中西の勢いが勝る。トップでフィニッシュ前の上りを抜け、勝負あったかに思われた。だが、最後の最後に急加速したのは中村選手。中西との差を一気に縮め、フィニッシュに向け互いにバイクを投げ出す。フィニッシュラインを通過すると同時に中村が勝利を確信し雄たけびをあげる。

ゴールでハンドルを投げ合う中村と中西。

目測では判断できないほどの差での勝負となった2人だが、ビデオ判定の結果、軍配は中村選手に。第1戦に続く2連勝に喜びもひとしおだ。トレードマークの笑顔いっぱいに「勝てるとは思わなかった。最終コーナー通過は4番手。中西との差があったので、勝つには厳しいかと思った。ただ、上りきったところで中西が失速しているのが見えたので、最後にひと踏ん張りしたら逆転できた」と勝利の弁。

自らの勝利を確信して雄たけびをあげる中村。

逃げ狙いのアタックが決まらない展開で、自身も再三の仕掛けながらも成功につながらなかったことについては、ほぼ無風に近いコンディションが大きく影響していたことを挙げた。

あと一歩で勝利を逃した中西は、「終始難しいレースだった」と悔しさを隠せない。そして、「今度は勝てるようにしっかりと走りたい」と次戦以降のリベンジを誓った。 

年々人気の高まりを見せる本シリーズ。第3戦は、同会場にて326日(土)に開催される。周回距離が長くなる予定で、それにともない各カテゴリーのレース距離も伸びる見通しだ。シーズンが本格化する時期とあって、第1戦、第2戦以上の盛り上がりが期待される。