●KINAN COUPE DE AACA第11戦 91.8km(5.1km × 18 周回)
東海地方で開催されるロードレースシリーズ「KINAN COUPE DE AACA」は11月20 日、2016 年シーズンの最終戦となる第 11 戦を岐阜県海津市の国営木曽三川公園 長良川 サービスセンター前特設コースで行った。メインの 1-1 クラス(91.8km、5.1km × 18 周 回)は、序盤と終盤にアタックの応酬となったが、最後はスプリントで決着。大前翔選手 (慶應義塾大学自転車部)がシリーズ初参戦ながら初勝利を挙げた。
年始から月 1 回のペースで実施してきた今シリーズは、この第 11 戦で今シーズンの最後 を迎えた。昼を前後して雨が降ったり止んだりのコンディションとなり、1-1 クラスは部分的にウェットな路面状況の中でスタートを切った。
積極的なレース展開をテーマとするレースシリーズだけあって、毎回スピード感溢れる勝負となる。本来であればシーズンオフであるこの時期でも出場選手たちのスタンスは変わらず、逃げを狙ってのアタックが次々と生まれた。
快調に飛ばす先頭 4 人。メイン集団の動きが緩んだこともあり、タイム差を 40 ~ 45 秒に 広げることに成功。しばし優位にレースを展開する。10 周回を過ぎたあたりから、メイン集団でもペースアップを狙って数選手が立て続けに前方をうかがうが、タイム差を一気 に縮めるまでには至らない。
それでも、人数に勝るメイン集団が後半にかけてスピードを上げた。みるみる間に前を走る 4 人との差をつめていき、ラスト 5 周回を迎えようかというタイミングでキャッチ。勝負をふりだしに戻した。
終盤にかけてレースの主導権を握ったのは、慶応義塾大勢。大前選手に加え、畑頌聡選手 が 2 人で逃げ、他のメンバーがメイン集団のペースをコントロールするなど、参戦した 4 選手での連携を開始。残り 3 周回で集団に捕らえられたものの、果敢にレースを動かした。
その後は森崎英登選手(愛知産業大学工業高校)や永山選手らがアタックを仕掛けるが、 決定打とはならず。戦いの行方は、集団でのスプリントにゆだねられた。
最終局面を前に、プロトンではいくつものラインが形成される。数的優位な慶応義塾大勢 に加え、蠣崎選手、橋本英也選手(NIPPO Racing Project)といった実力者も前方へと姿 を現す。KINAN 勢は中西と阿曽が好ポジションを確保。最後のコーナーを過ぎて、いよいよスプリントを開始。
上り基調となる最後の直線でグングン加速したのは大前選手。持ち前のスプリント力を見せ付けた。同様にフィニッシュ前での強さを見せる蠣崎選手も追ったが、スピードに乗った大前選手には届かず。バイク 1 台分の差をつけて優勝を決めた。終盤に大前選手とレースを動かした畑選手も 5 位でフィニッシュ。大学生や高校生の好走が光った。
なお、全 11 戦の上位ポイントを合計して競うシリーズランキングでは、野中の 1 位が決定。年間表彰は、12 月 25 日に愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク) で行われる「ヴェロフェスタ 2016 in モリコロパーク」で実施される。
2016 KINAN COUPE DE AACA 第 11 戦 1-1 クラス(91.8km、5.1km × 18 周回)結果
1 大前翔(慶應義塾大学自転車部)
2 蠣崎優仁(伊豆総合高校/ EQADS)
3 橋本英也(NIPPO Racing Project)
4 阿曽光佑(KINAN Cycling Team)
5 畑頌聡(慶應義塾大学自転車部)
2016 KINAN COUPE DE AACA ポイントランキング(確定)
1 野中竜馬(KINAN Cycling Team) 1232pts
2 ジェゾン・ヴァラド(ニールプライド・南信スバルサイクリングチーム) 768pts
3 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
512pts
3 山本雅道(シエルヴォ奈良
MIYATA-MERIDA レーシングチーム) 512pts
■参加者からの質問攻めに選手たちはタジタジ!? 大好評のレーススキルアップ講座 KINAN Cycling Team の選手が講師を務める、レーススキルアップ講座。レース前後のライダーたちがその場で無料参加でき、すぐに実践できるのが大きな魅力だ。
シーズン最後の機会として、この日は参加者と選手たちによるフリートークが実現。伊丹が進行役を務め、自由に質問を受け付けた。
レース前後のコンディション調整や、日々のトレーニングに関する疑問についてはもちろんのこと、なかには通常では聞くことのできない選手のプライベートにまで突っ込んだ内容に。まさかのクエスチョンに選手たちがタジタジとなる場面も見られた。
大好評の講座は、来シーズンも行っていく。参加者や参加希望者の声を大切にしつつ、よ り実践的な内容を届けていく運びだ。
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